これまで指導、監査の現場では多くの悲劇が生まれ、闇に消えていった。
さまざまな人々がこの悲劇に立ち向かうべく狼煙を上げてきたが、闇はますます奈落に向かい、さらなる悲劇を生んできた。なぜ悲劇が起こるのか、なぜ闇に包まれているのか、なぜ人々の戦いは実を結ばないのか。原因は明らかであるのに誰もそれを口にできなかった。
もう声に出しても良いのではないか。悲劇の現場に光を当てることで、その裏に隠された大いなる悪意を白日のもとにさらす時がやってきたのである。
人は為すべき行動が分かっていてもそれを為し得ないことがある。
知識や情報が不足しているため、力量不足のため、保身のため、そして、組織の声無き圧力のため。ここに知識、情報、経験を持ち、闇に抗う実践力を備え、圧力に屈しないネットワークが誕生する。これまで孤軍奮闘していた人々の、時には背中を支え、時には先陣を切り、道を開拓することのできる組織である。
私は訴訟に至る前から非常に恵まれていた。
岡山の地で開業している幸運を幾度となく実感してきた。と同時に他の地域で、すがるための何ものも無く、指導、監査の闇に呑まれる人々の窮状を垣間見てきた。力つき、波頭に消える方もいた。
このネットワークの発足により、これまで様々な理由で支援を受けられなかった人々に希望の光が射すであろう。
いかなる個人や組織であろうとも闇の大海に射すこの光を遮ってはならない。
日常の診療で自らの手の及ばない症例に出会った場合、我々は高次の医療機関に紹介する。それが病魔から患者を守る我々の成し得る唯一のことであり、義務である。
指導、監査の闇も同じである。組織に守られる者として、会員を守る責務がある組織の一員として、万一の場合に対応できる機関があるということは心強い限りである。
指導監査訴訟支援ネットワークが全国の被害者の光明になることを心から願います。
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